7オンスの庭

文化あふるる言の葉の庭

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

真っ黒

youtu.be 真っ白な ノートが黒く 光るまで 7字綴った 夕べに恋慕を 鬱屈した感情を発散させたかったのか、あるいは、体に重く押しかかる無気力に抵抗する意図だったのか、まだ何も書かれていないキャンパスノートのページに、南無妙法蓮華経の7字を一心不乱…

しきしまの春

この道の 光もそひて のどけさを 世にしきしまの 春はきにけり 霊元天皇 第112代天皇 兄後西天皇より古今伝授を受けた歌道の達人であり、皇子である一乗院宮尊昭親王や有栖川宮職仁親王をはじめ、中院通躬、武者小路実陰、烏丸光栄などの、この時代を代表す…

永遠の片思い

愛される ために愛する わけじゃない 掻き回される 悦びに浸る 相手が私のことを好きになってくれなくていい。むしろ相手にはそのままでいてほしい。「好きにならないで」ー『やがて君になる』の燈子の気持ちがよくわかるようになった。片思いは中毒になる。…

El Momento Perfecto

Olaya Sound System - El Momento Perfecto 配られた カードがどんなに 弱くても ゲームを楽しむ 気概と頓知を 配られたカードが弱すぎて笑えてくる。左後ろから覗き込んだ友人が笑う。「お先真っ暗だな」。すると、右後ろから覗き込んだ友人が言う。「お先…

ガンゲイル

To see the future/楠木ともり 嘲笑の 春時雨の中 走り抜ける 見えない銃を 心の支えに 「心に毒を持て」とは、太陽の塔を創作した芸術家の言葉だったか。オマージュを込めて私は「心に銃を持て」と獅子吼したい。心の銃にボーディ・チッタをリロード。ちま…

心象スケッチ

振り返る轍の中で光ってた 数えきれない迷惑と聞(ゆる)し 肌に心地のよい温度の春風が撫でていく雨上がりの夕焼けを自転車に乗って帰る。振り返ると車輪が通った後に轍ができていて、泥に夕日が映えて輝いている。そういえば轍は英語でキャリアだった。キャ…

偸盗

盗みにも いろいろあるぞ どうせなら 人が喜ぶ 盗みをなされよ 昨夜、胸の中に湧いて出て来た一首。「人が喜ぶ盗みなどあるのだろうか?」と思い巡らせてみると、ひとつだけあることに気がつく。それは「見て盗む」という盗み。教えられずして教わる、という…

ダーラニー

逆境も 嫌悪も難も 覆す すべてを活かす いでびいでびん それは拍動音に似て、また、列車が行く音にも似ているー。 江戸期の巨匠・北斎は「あだんだい…」と陀羅尼を常に唱えていたと伝えられる。キリスト教にも「タリタ・クーム」など、あえて古に発せられた…