青柳梅との花を折り挿頭(かざ)し飲みての後は散りぬともよし
沙弥満誓
ちはやふる聖なる宴の中心(まなか)には神おわします悦の御園(みその)に
ある日の白昼夢
高貴な雰囲気と
薄手の美しいお召し物を
まとった人物を
花で頭髪を飾った
奏で人たちが円陣で囲み
ある者は
喉を震わせ
ある者は
太鼓を持ち
ある者は
笛を吹き
残りの者たちは
種々の楽器で彩りを加え
手を叩き
歌いながら踊り
酒を煽り
もろびと悦に頬を弛ませ
今宵散るかもしれない命を
ここぞとばかりに滾らせている
またこの終わりなき世に
生まれてこようと
願いたいくらいの愉悦を
私は
ある若き日の午後に見た
あの白昼夢を
まだずっと追い続けている