7オンスの庭

文化あふるる言の葉の庭

無量義の蕾

 

 

 

マグノリアの木』の朗読 松本夕紀

 

 

 

久々にマグノリアの並木を歩くと、早いものであちらでもこちらでも蕾を蓄え始めている。虚空に白く浮かぶ蕾は何だか小さな星々のようで可愛らしい。冬の終わりには一面に花開き、あの静謐で神秘的な虚空会を目の当たりにすることができるのだろう。寒さは日に日に厳しくなれども、いまはそれを楽しみに忍ぶとしよう。

 

 

 

葉は散りて 淋しき蓮樹の 並木にも 白き蕾の ぽつぽつ出でたり