7オンスの庭

文化あふるる言の葉の庭

大繁盛

船頭さんが唄う岩手相撲甚句

 

 

番付の文字は独特の「相撲字」。太く隙間なく書くことで、「お客様が会場に隙間なく入るように」という意味が込められている。江戸時代から昭和6年(1931)までは、番付などを発行していた版元・根岸治右衛門(ねぎしじえもん)家が作成していた。

<番付を書く>

 

 

相撲字の独特の書体は「根岸流」と呼ばれるらしい。観客が座席一杯に満ちあふれ賑やかになるように、との願いが込められた書体。ぱっと見た印象から、どことなく大曼荼羅の書体に通じるメンタリティが感じられる。

 

 

大相撲番付表 平成25年3月場所

 

この書体の祖となった根岸家のお墓は、根岸台東区本法寺にある。この寺には根岸家のほかに、多くの力士たちも眠る。

長瀧山 本法寺

 

ちなみにwiki情報によれば、初代 根岸治右衛門は今月9月が祥月にあたるようだ。

 

 

湿れる木より火を出だし、乾ける土より水を儲けんがごとく、強盛に。数多の観覧者が集い遊楽し憩うよう、大繁盛を夢見求める精神は今も受け継がれている。

 

 

隙間なく お集まりになる 正客の 皆々様よ またのお越しを