しきり散る 櫻吹雪ぞ 大いなる 去苦楽之命(さくらのみこと) 逝きましにけり
昔、品田俊平という人がいた。郷里の新潟で呉服類の商売を営んだのち、精神的な世界に覚醒し、静岡に「大和同園」という施設を建立。ここで家を追い出された精神疾患を抱えた人々300名余りを受け入れた。断食祈祷の満願日に帰天。この一首は生田蝶介という人が彼の遺徳を偲んだもの。彼自身の辞世の歌も今に伝わる。
世の中は 雪に嵐に 月に日に ただまかせなむ 大富士のごと
先程たまたま上記のブログ記事を読み、不思議な因縁を感じたので、今回の記事に取り上げさせて頂いた。歌はwikiを参照した。
数えてみるとこれまた不思議なことに、来年はちょうど彼が帰天して90年の節目にあたる。
世間から追い出された人々を受け入れるという殊勝な宗教実践の雛形を残したこの人物に、私は敬いの一念と法華の妙味を献げる。
まいじさぜねん
いがりょしゅじょう
とくにゅうむじょどう
そくじょうじゅぶっしん
合掌