7オンスの庭

文化あふるる言の葉の庭

無題

 

 

 

 

何もない ノンブルもない 空白の ページを繰るのも 人生の味

 

 

 

 

 

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私も時折句会に誘われることがあるが、つひぞ行つたことがないのは、句会の、和気あいあいとした同好の士の集まりと謂つた空気が、どうしても私を尻込みさせるのである。…永患ひの病者や囚人などの作つた短歌や俳句には、よく、感動的な作品が現はれるが、小説や戯曲の制作には自由な時間も精力も要るから、かういふ不幸な人たちの魂の叫びが、短章のうちに凝結する点では、日本伝来の短詩に如くものはないであらう。…病院や監獄は、実存主義哲学のいはゆる限界状況であるが、俳句の如き五七五の短い形式的制約が、かういふ追ひつめられた限界状況とみごとに符号するときに、そこに魂の火花が飛び、孤絶の目のみが見得る世界がひらけるのであらうと思ふ。

三島由紀夫

三島氏の上記のテクストに全く同感です。自分の意思とは関係なく虐げられて、あるいは、自らの本性に基づく強烈な自由を求める意思によって、社会の境界の外に遊び出たアウトサイダーにしか描けない文学や芸術はあると思います。私もまた、何の肩書きもなく、友も恋人も持たずにこの街に漂う人間のひとりとして、それはすなわち、社会の束縛から否応なく解き放たれたアウトサイダーのひとりとして、仄暗い夕闇の底からみなさまに向けて、胸が熱くなるような命が燃え滾るような短詩をお届けしたいと切に願うのです。