7オンスの庭

文化あふるる言の葉の庭

空の青。海のあを。

 

白鳥は

かなしからずや

空の青

海のあをにも

染まずただよふ

 

若山牧水

 

 

 

白鳥ではないが、空を舞う鳥を見上げて

この歌を思い出し、刹那の切なさに浸った。

そう、刹那の…。

忙しく過ぎる日々の中で、

喜怒哀楽すら一瞬でこの掌からこぼれ落ちてしまう。

それは、年の功として喜ぶべきなのか、

はたまた、若さの喪失として悼むべきことなのか、

ゆっくり思案に耽る時間すら近頃は確保できていない。

雷雨が来たと思ったら、砂漠のような灼熱の太陽に照らされる、

まるでこの頃の異常気象のようなせわしなさ。

 

しかし、なぜだろう。

自宅警備体制から解き放たれ、

キャパオーバーを更新する毎日で

体にずっしりとのしかかる疲労感の中には

幸福感も少なからず含まれているのだ。

 

 

 

 

youtu.be

この歌をモチーフにした短編アニメもあるようで。

いいものは世代を超えて愛されますな。

 

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