西日さす 学び舎でラノベ 読んでいる あの子の姿 今も鮮明に
生きているとしばしば、自分が救いようもなく汚い存在のように思える瞬間がある。そんな時はいつも、自分以外の美しいものを思い浮かべることにしている。例えば、イタリアのタロットガーデンやポーランドのコシチュシュコの丘、ラトビアのリガ旧市街、ブルガリアの七つの湖、フランスのテゼ共同体やプラムヴィレッジなどなど。行ったことがない場所だと気分が晴れない時には、意識を過去に遡らせてみる。学生時代、友だちになれたらいいなと思っている子がいた。その子は夕方の教室でよくラノベ『キノの旅』を読んでいて、その姿が何だか神々しくて美しかった。彼女の内側に広がっている王国を知りたいと思った。結局親しく会話をする機会には恵まれないまま卒業になったけれど、今でも彼女のことを思い出すと、心にあの眩しいキラキラが蘇ってくる。
おまけ
安心感の研究というブログの記事。これから深まる秋の寂しさに感じ入るゆとりを持ちたい。