10年以上前に発表された作品。監督は三木孝浩。同じ監督の作品で、本作と同じくバンドをテーマにした映画「ソラニン」を数年前に観て、とても良かった記憶があったので本作も観てみようと思った。
山﨑賢人と橋本愛。今では大物になっている2人の俳優が、まだ幼さを残している頃の瑞々しい演技と、稚内の素朴な雪景色が光っている作品。上映時間も1時間ちょっとという絶妙な長さで心地よい。
作品中盤の教室の場面で、賢治の『セロ弾きのゴーシュ』の一節「こわれた水車小屋で、ゴーシュはそこにたった一人ですんでいて午前は小屋のまわりの小さな畑でトマトの枝を…」が読み上げられるシーンがあり、賢治ファンとしては嬉しかった。
作中でも登場するラジオ番組「スクールオブロック」を学生時代に聞いていたので、お馴染みの掛け合いの場面では思わず笑ってしまった。甘酸っぱい青春へのショートトリップを愉しめた。
おまけ